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――ゴーン


――ゴーン


神社にお参りに来てみれば、除夜の鐘が聞こえる。

ふぅ、とはいた息は白く今がどれだけ寒いかがわかる。

ダウンコートに手袋もマフラーも帽子も装備してきたけれど顔だけはもろに空気中の冷気を浴びる。


寒い……


マフラーになるべく顔を埋め、手を頬に当てる。

そこまでやってもやはり寒い。


甘酒でももらってこようか……


そう考えるが、今まで頑張って並んできたんだ、今更最後尾には戻りたくない。

一時間前には神社に並びに来たはずなのに、鳥居はまだ見えてこない。


あー、ここ村唯一の神社だっけ


今年、いやもう去年か、ここの小学校に赴任してきたため今までの学校を離れこの村に越してきたのだ。

正直、3年しかいなかった学校だが、3年間教えてきた子供たちと離れるのは悲しいものがある。

学校から離れるとき子供たちに泣きつかれ、携帯の連絡先を教えたのはまだ鮮明に覚えている。

教えた子供たちの顔を思い出していると、いつのまにか鳥居が見えてきた。

村と称しているくせに無駄に人口の多いここには、神社が一つしかない。

――ゴーン

――ゴーン

神社が近くなるにつれて除夜の鐘の音も大きく聞こえてくる。

まあ、お寺は神社の裏にあるのだから当たり前だが。

そんなことを考えながら鳥居をくぐれば後少しだ。

参拝が終われば、甘酒と蜜柑が待っている。

そう思いながらポケットにいれておいた五円玉を手に取れば前の人が参拝を終えた。

前の人が完全に退いたのを確認して五円玉を投げ参拝する。


ここの学校でもうまくやっていけますように。


そう願いをこめ、千両箱の前から退き、甘酒をもらいに行く。

――――ピローン

参拝を終えてすぐ突然なった携帯の着信音に驚く。


こんな時間にいったい誰?


少し不審に思いながらもメールボックスを開いた。


「ふふ。」


確認したメールに驚いたが思わず笑いがこみ上げてきた。


「さぁ、あの子達に負けないように頑張らないとね。」

甘酒をもらおうとした足を方向転換し家路につく。


自分よりもまだまだ、小さく元気に遊ぶ子達に負けないようにしなくては、


そう、神様に一つ増えた願い事頼みながら……

 

A  HAPPY  NEW  YEAR!!
先生元気ー!?私たちは元気でーす!!

――――――――――――――――――――――――――――
最後の青文字は前に教えていた生徒たちから来たメールの内容だったりします。
これにクラス全員の写真がついている。的なことを考えながら打ってました。その写真をみて先生は笑ったわけですね。

 

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あぁー
投稿者: みぞら HP 2010/04/28 22:04 EDIT
どこに貼ろうか迷った結果、なぜかコメント欄に貼る事にしましたw
気が付いたら、どうぞ消してください
後輩ホームページでしたぁ・・・
          
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